私は東北の雪国出身です。
生まれついての色白・もち肌体質で、陽に当たるとそこが赤くなって次の日には元に戻り、ひと夏を通じてもまるで日焼けしないタイプです。
皆さんの周りにもそういった体質の方が何人かいらっしゃるのではないでしょうか。
そのため、大してヒゲが伸びていなくてもヒゲそり跡が青々と目立ち、朝起きて綺麗にヒゲを剃っても夕方にはだいぶハッキリ見えるようになっているという感じでした。
そこまで毛深いわけではなく、高校生の頃まではそれほどヒゲも濃くなかったのですが、大学に入ったあたりから段々と男らしさが増してきてワイルドなヒゲが頬まで進出してきたのです。
普段はT字の安全カミソリを使い、洗顔フォームを泡立ててヒゲを剃っていました。
しかし軽く撫でるだけではヒゲを剃りきれず青さが残るため、それを気にして強く当てるとカミソリ負けしてあちこちプツプツと血がにじむといった具合です。
日焼けして真っ黒になれればヒゲも目立たなくと思うのですが、夏休みにどれだけアウトドアレジャーに出かけても真っ赤になるだけで健康的に黒くなることができません。
当時の趣味は自転車で旅行することで、一日中外で自転車に乗っていましたがそれでも少し小麦色になっただけでした。
どうやら私はどうあがいても「日焼けでヒゲを隠す」作戦は無理そうです。
とは言っても自由が売りの大学生という身分。
開き直って無精ヒゲを伸ばしていても誰に叱られるわけでなく、「ヒゲが濃いのは体質だから仕方ないよね」という程度で済んでいたのでした。